手打ちそば 時屋
今回の特集は高知県本川村にある『手打そば時屋』さんをお伝えします。

 近年は新寒風山トンネル(5432メートル)が開通して高知県も近くになり、本川村までは車を走らせても30〜40分と言う距離。道も広く新しくなり快適、安全に通行できるようになりちょくちょく足を伸ばせるようになりました。

 僕が時屋さんを知ったのは約一年前。新寒風山トンネルを抜けてすぐの所に『道の駅・木の香』があるんです。
 そこには村の物産品を販売する所や休憩所、レストラン、宿泊施設そして温泉(ここは後に特集のコーナーに登場!)
に良く行ってたのです。

 4月のある日たまたま温泉に入っていた時に、地元の方からそば屋さんの話を耳にしました。それが時屋さんだったのです。
 もともと時屋さんの噂は前々から知っていたのではありますが、数年前に店を閉められたと言う話を聞き、一度も行けなかったと言う残念な思いがずっと残っていました。
 ところが再開された!!小耳にした時“まさかあのそば屋なのか?”と、心ウキウキですよ!
いても立ってもいられずにすぐに場所を教えてもらい直行!

 木々の緑が鮮やかな山道を走る事5分少々。
(木の香温泉から)
本当にこんな所にあるのかと?思いながら看板を発見!
期待はどんどんふくれて行くばかり。
 駐車場から少し山肌を降りた自然の中にひっそりと佇む家屋。
(なんかとてもホッとする一時だったなぁ。)
入り口を開け『いらっしゃいませ』の声。最初のこの声の響きで僕はここの虜になりましたよ!
(文章では表現できないのだが、イントネーションが柔らかく、心がこもったあの優しい響きはいつ行っても来て良かったぁ。と思わせてくれます)
それぞれ思いの場所でくつろげます。
店主の重松哲さん

平成14年4月に第二代目の店主として再び時屋を再開。
 大阪で会社員をされていたそうで、仕事で高知県に来ている時に高知市の白紙庵(初代時屋の店主がされている)に行かれた時、店主よりこの時屋を知る。(さすがに大阪からこの山奥の村に来ることに初めは戸惑ったらしい…)
 しかし意を決して半年間、店主の元で修行をされ時屋を再開された。

 僕と年も近く謙虚で親しみやすい感じのいい方です。
(客商売をするなら大事な事だと痛感!)

 時屋ならではのゆったりとした時間の中で、季節を感じながら料理を味わって頂ければと思います。
(店主談)

今回訪れた目的は『キジ鍋』『雪景色』『そば』『取材』なのだが…

キジ鍋は予約をいれてあったからOK!そばもOK!取材もOK!雪だよ!問題は。
 1月28日の天気予報は雪。それもかなりの降雪があるらしいとのことだった。
期待しながら車を走らす。しかし、雪は降っているのだが辿り着くと積もってない!残念。
明日ならかなり積もりそうな予感…一日遅かったんだよなぁ…
そんな事を話しながらキジ鍋をいただく。

 実は今回で3度目のキジ鍋。柔らか過ぎず又程よい堅さと甘みのある肉。
キジのあらを使って作っただし。それと、色とりどりの野菜(生で食べても美味しかった!)
何度食べてもあきません!『うまい』の一言。
(他に言う事はないのかよ!思うかもしれないけど純粋に美味しいこれにつきます。)
食べたら分かる!

 このキジ鍋は3月までの予定だそうで、2名様から要予約(3日前)
(早く行かないと終わっちゃうよ!)

 写真は2人前で、これにそばがついて一人前3500円です。
(これだけでごっつう満足いきます。)

蕎麦は、もりそばとおろしそばの2種類。

しっかりとしたこしとそば粉の甘みがあり美味。

最後に出てくる蕎麦湯も見事な味わい。

一度食べたら忘れることが出来ないだろう…

その他のメニューについて

「そばがき」

そば粉をお湯で練り上げたもの。
そば粉本来の味と香りのする昔ながらのそば料理。
*そばが麺として発明される前からの一般的な食べ方だそうです。
「懐かしい味がしてしかも食べやすい」
とお年寄りの方に喜んで頂いています。

(僕お勧めの一品!いつも必ずと言っていいほど食べます。モチッとして美味い)

「そばみそ」

炒ったそばの実を混ぜたみそを天火であぶったもの。
香ばしいみその香りとそばの実のカリッとした食感が、酒のあてに最高です。

(本当に酒によく合う。しゃもじの上にのせて出されるのが粋な演出)

酒(燗・冷)桂月 (土佐酒造)」

 甘口でありながらさっぱりとして、いくら飲んでも飽きない。

冷用酒 船中八策(司牡丹酒造)」

超辛口な男らしい酒

冷用酒 美丈夫(濱乃鶴酒造)」

「うすにごり」の発砲系のすっきり甘口。 女性浮けする酒。

(僕個人では桂月がお勧め)

「そばがゆ」

だしのきいた汁に6種類の刻んだ野菜とそばの実を入れ、
そば粉でとろみをつけた温かい一品。*冬季限定

(暖まるよ。フ〜ッと一息。健康的で美味しい)

 お腹も満足。心も癒されいい一日を過ごせました。ありがとうございました。

*眠た〜い。いつも帰った後はほんわか。やっぱマイナスイオンを全身に浴びて腹いっぱい美味しいもの食べてリラックスしたら幸せになれるよ!
贅沢を言えば帰ったら“おやすみ〜”できたらもっと幸せなのになぁ……

とここでこの話は終わると思った?実は……つ・づ・く…

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